漢字検定2級合格体験記

漢字検定2級に合格しました!

本記事では、漢字検定2級合格までの道のりについて書きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

漢字検定とは

公式サイト

www.kanken.or.jp

漢字検定の正式名称は「日本漢字能力検定」です。

なので、履歴書に書くときは「漢字検定二級 合格」ではなく、「日本漢字能力検定二級 合格」と書くわけです。

 

検定時間はどの級も1時間検定場所は全国で開催されています。

しかし、毎回決まった場所でするのではなく、受験番号が記載されたハガキによって初めてわかります。

受験申し込みをする際に希望地域を聞かれますし、基本的に主要都市です。そして、私が受験したときは駅から徒歩数分のところでしたので、交通についてはそこまで気に掛けなくて大丈夫です(詳しくは漢検公式HPのこちらを参照↓

受検会場 | 個人受検 | 日本漢字能力検定

 

検定料は級によって違い、私が受験した2級は3,500円

準2級~4級だと2,500円、準1級だと4,500円です。

 

合格ラインも級によって違います。

2級は200満点中80%程度で合格

つまり160点程度取れば合格、というわけですね。

程度?と思われた方いると思いますが、つまりこれは受験者の平均点によって多少上下するということです。

極端な話、すべての受験者が190点以上取れたら出題が易しすぎる、反対に90点以下しかいないなら難しすぎる、出題問題のレベルに差があるのではないか?という話になりますよね。

なので合格ラインは多少変動するんです。

ちなみに私が受けたときの合格ラインは155点でした。

10点近く変動することはなかなかないと思いますので、5点分くらいは余裕に取ると良いかもしれません。

 

2級の出題範囲は2136字、常用漢字レベルです

しかし、意外と間違えてしまうもの。

あまり意識的に漢字を見ることってありませんよね。

勉強する前はやはり解けないことが多かったです。

特に四字熟語は見る機会が少ないこともあって最初は全く解けません。

 

それでは、そんな漢字検定2級の合格までの道のりを説明していきたいと思います。

 

 

勉強量

検定日が大学の期末テストと被っていたので一か月くらい前から少しずつ進めてました。

ただ毎日勉強したわけでもなく、また一日に何時間もしたわけではないです。

勉強法は問題集を大体2周+気になるところを重点的に解く、そして検定対策できるサイトで点数が伸びないところを何問か解く、といった感じです。

ちなみに、最初の頃は130点台、酷いときは110点台しか取れなかったです。

 

 

参考書

問題集は過去問題集を使いました。

こちらは漢検主催である日本漢字能力検定協会が編集しています。

つまり公式の過去問題集ということですね!

各項目ごと(項目については後述)に合格者の平均点が記載されているので、自分が合格するに足りない箇所はどこかというのがわかりやすいです。

私が使用したのは平成30年度版ですが、翌年の2019年度版でも検定問題が13回分収録しています。

また、実際の答案用紙つきなので漢検の雰囲気を掴みたいときにもおすすめです。

 

とにかく過去問をやりつくす、点数が合格点や平均点に達しているか確かめる、達していなかったらもう一回分解く、この繰り返しだけでも十分力が付きます。

 

また、不安な箇所を克服するために苦手なところをこちらのサイトで解消しました。

kanken.jitenon.jp

漢字検定WEB問題集(こちらはファンサイトです) 

1級から10級までの漢字が級ごと掲載されています。

特に2級は(準2級も)問題数が豊富です。

これは個人のモチベーションの問題ですが、問題数が多く周回するのが難しいためこれだけで苦手を潰すのは少し大変です。

苦手なところや過去問題集を解き尽くした!という場合は積極的に使うと良いかもしれません。

 

 

合格のポイント

「過去問題集を解けばいいのはわかった。
でも効率よく勉強して合格したい。何周も解くのは無理」
…って思いますよね。私もそう思います。
本項では効率よく勉強し合格するためのポイントを説明したいと思います。
 
漢検には、8つ項目があります。
項目ごとに合格ラインがあるわけではなく、出題の仕方が違う、
例えば「読み」の問題があったり、「書き」の問題がある。ということです。
そのため、1つの項目が全く解けなくても別の項目でカバーすることができます
  
各項目を星3つで評価しどれに重点を置いて勉強すべきか説明していきます。
 

◆評価ポイント◆

重要度・・・点数配分が多く合格を左右しやすい。他の項目にも影響するところ。
勉強したい度・・・周回を重ねると良いもの。重点的に勉強する必要があるかというもの
 
重要ならば勉強した方がいい、と思う方もいるかもしれません。
しかし、点数として重要でも選択問題だから無記入は避けられる、
重要度はさほど高くないが周回すれば絶対解けるから勉強は丁寧にやった方がいい、点数を落としやすいから気を付けた方がいい、
ということがあるので評価を分けています。
 
読み
重要度・・・★★  勉強したい度・・・★★
配点 1点×30問=30点
 
勉強はすべきです。
が、配点が1点と少なめ。
落としたらもったいないところではあるので力をつける必要がありますが、
そこまで重視して時間を割かなくても良さげ
 
書き問題と違って精密な書き方(とめ、はね、はらいなど)を必要ともしません。
もちろん読める字で書く必要はありますが!!
読み問題なので描く必要があまりない分通学、通勤時間などちょっとした時間に勉強しやすいです。
 
全て解けば30点で、また読みは日常生活でも十分必要なスキルです
ここは基礎として覚えたいところです。
 
 
部首
重要度・・・★  勉強したい度・・・★★
配点 1点×10問=10点
 
出題された漢字の部首がなにかを解く項目です。
点数配分がそこまで高くないのでそこまで重視しなくて大丈夫。
ある程度回数を重ねて自分が引っかかりやすいものだけ潰しておくと良いです。
 
部首ははっきり言って覚えにくい!
そして正直言って日常生活でも知っていてあまり役立ちませんよね。
知っていたら確かにすごいです!でも、とりあえず合格したい!という方はそこまで本腰入れなくても大丈夫です。
特別勉強しなくても「くさかんむり」や「さんずい」ならピンと来る人も多いと思います。
 
勘で意外と解ける項目です。
「書き」と一緒に覚えるのもいいかもしれませんが、それだと周回スピードが落ちてしまうのでオススメしません。
 
 
熟語の構成
重要度・・・★★  勉強したい度・・・★
配点 2点×10問=20点
 
そもそも熟語の構成とはなにか?というと、
例えば、「岩石」という言葉がありますね、これは「岩」と「石」が「同じような意味で構成されている」ということになります。
他にも、「着席」という熟語があります。これは、「席」に「座る」という「下の漢字が上の漢字の目的語、補語になっている構成」ですね。
このように出題された熟語がどの構成になっているかを解く問題です。
 
これは選択問題、それも5択です。
「構成がどれにあたるかア~オ(各構成にア行が振られています)で答えなさい」という出題形式です。
 
つまり、とりあえず書き込めるので無記入で終わることはないです!
ただ、点数配分が意外と大きい。
しかし漢字を暗記することと違い「構成」という法則があるためただの暗記よりは覚えやすい…というか、理解する必要がある分覚えやすいかもしれません。
 
たまに「これ何でこの構成になるんだ!?」と納得いかないときがありましたが(!)
極稀です!そしてそれは自分の理解が及ばなかっただけですね!笑
 
平均点より自分の解答が下だったらある程度勉強する必要はありますが、いくつか苦手なものが減ったら大丈夫です。
こちらは周回してると意外と出題傾向がわかります。
1つの過去問題集で2回くらい出ることがありました。
 
 
四字熟語
重要度・・・★★★  勉強したい度・・・★★★
配点 2点×10問=20点
 
これは絶対勉強した方がいいです!
まず四字熟語は日常的に出てこない分見慣れないものが多い。
 
問題の出し方としては穴埋めで書き問題
(例えば、問題に
 「1:一石〇〇」「2:森羅〇〇」「3:〇〇暮四」と出てき、
 「ニチョウ シンラ チョウサン」という選択肢の中から選んで埋め、
 「1:一石二鳥」答える。という出題形式)
そのため、答えていけば消去法で答えが埋まります。
(先ほどの例えで言ったら「一石二鳥」、「森羅万象」…と解けば「チョウサン」が「〇〇暮四」に埋まるとわかりますよね)
ですが、見慣れない漢字、熟語なため解答が絞っていけず難しいです。 
 
そして点数配分も比較的高いので落とすのは痛手です。
 
難しいけど穴埋めなので最初から諦めて捨てにいかなくても大丈夫です!
「読み」や「書き」問題と違い選択肢と読みがある分検定中は自信もって答えられます。
漢字は「あれ?ここって点あったかな?ここって横棒もう一本必要だっけ?」と不安に陥りやすいですが、
四字熟語はそうなりづらいです。
 
「四字熟語」は後の「四字熟語の意味」でも重要になってきます。
ここは重視しましょう!
 
 
四字熟語の意味
重要度・・・★  勉強したい度・・・★★
配点 2点×5問=10点
 
そんなに勉強しなくても漢字の意味で大体どんな内容かわかります。
 
そして、これも選択形式なのでとりあえず書きさえすれば当たる可能性もあります。
 
ですが、ここに出てくる四字熟語は先ほどの「四字熟語」で出てきた問題です。
つまり、四字熟語が全く解けていないと四字熟語自体がまったく完成されません。
漢字で四字熟語の意味を推測することができなくなるのです
 
しかも、わからないものは本当にわからない。
周回を重ねることで全く見当のつかない四字熟語が出てくるかと思います。
自分が気になるものだけ調べるといいでしょう。
部首や後述の対義語、類義語にも言えることですが、
そちらの方が驚きや自発的な勉強の意思がある分頭に入りやすいです。
全部きちんと調べようとすると挫折しがちです。
四字熟語極めたい!合格しなくてもいいから教養を付けたい!時間がたくさんある!
という方ではない限り無理に調べて覚えなくて大丈夫です。
 
余談ですが、
私は「比翼連理」の意味が全く見当つかなかったです。
理系な雰囲気ありませんか?生物とか…数学みたいな…ないか…。
(ちなみに意味は「(男女間などの情愛の)相思相愛の仲」です。
 自発的に調べた分検定が終わった今でもきちんと頭に入ってます)
 
 
対義語類義語
重要度・・・★★  勉強したい度・・・★★★
配点 2点×10問=20点
 
こちらは選択肢(カタカナ)の中から選び感じで解答するものです。
消去法が使える…と思った人は甘い!
そもそもこれが対義語類義語だったの!?という驚きがあります。
熟語の意味を正確に理解し更にそこから正確な対義語類義語を出さなければなりません。
こちらはある程度周回して理解する必要があります。
 
また、対義語類義語がわかっていなければ前後の文章がない分
選択肢の中からどの感じが当てはまるかわからないんですよね。
例えば、選択肢の中に「アイショウ」という言葉があったとします。
それだと「相性」か「愛称」なのか「哀傷」なのか…わからないですよね。
でも「呼称」の類義語は?と訊かれたら「愛称」とわかりますよね。
そんな風にただの書き問題+対義語類義語の知識…というより語彙力が必要になるわけです。
 
ここはある程度重視しましょう!
 
同音同訓
重要度・・・★★  勉強したい度・・・★★
配点 2×10点=20点
 
同じ読みの漢字を解答するというもの。
例えば、
「彼はアイショウで呼ばれている」
「彼と彼女はアイショウがいい」
という感じです。ここの二つは同じ熟語が入ることはありません。
 
同音同訓という項目ですが、はっきり言って普通の書き問題と大差ないように感じます。
どっちも同じ漢字が当てはまるように感じる…となると解けませんが、
これは熟語の意味をそれなりに理解していればそんなにつまずくことはないと思います。
 
ただ単純に漢字が書けない!ということもありますので、
それなりに勉強した方がいいですね。
 
 
誤字訂正
重要度・・・★★  勉強したい度・・・★★
配点 2点×5問=10点
 
文章中にある誤字を見つけ正しい漢字に直すというもの。
(「彼と彼女は愛称が良く抜群の信頼関係だ」→×愛称 〇相性と直す)
この項目の難しいところは、読みが同じなので
つい違和感なく読めてしまい誤字が見つからない、
誤字だと思ったけど本当は合ってた、
ということが起きるのであるので注意。
 
これは問題集内で同じ問題(熟語)が出てきたりするので周回をおすすめします。
出題傾向を探ると良いでしょう。
 
対義語類義語と同じく語彙力が求められます。
 
送り仮名
重要度・・・★★  勉強したい度・・・★
配点 2点×5問=10点
 
「書き」と少し違い送り仮名をつけて解答するものです。
 
こちらは日常生活で見かけやすい分「この送り仮名だと違和感あるな?」と気付きやすいです。
 
あと、熟語ではない分日常的に書く機会もある気がしますね
日常的なスキルなので重要ですが、点数配分もあまり多くなく、また間違えにくく覚えやすいのでそこまで重視しなくても大丈夫です。
 
書き
重要度・・・★★★  勉強したい度・・・★★★
配点 2点×25問=50点
 
まず1問2点、その上25問が大きい!
 
また範囲が結構広いです。
それもそのはずでこれはただの「書き」問題ですからね。
類語対義語が存在しない物の名前であったり、「送り仮名」の項目があるもののこちらも例えば「送り」なら「〇(オク)り」という出題方法になるだけで送り仮名がつく漢字もでてきます。
 
あと、ことわざも出てくるため漢字がパっと思いつきにくいです
 
全て完璧にするのはとにかく大変な項目です。
 
また、書き問題で辛いのは「読めるけど書けない時
これは気持ち的にも歯痒く悔しいものです。
 
他にも、漢字の点とか棒とか細かいところに自信を持てなくなることもあります。
それらを避けるようとにかくここは自信もって書けるよう是非とも重視してください!
 
 
 
基本的にはこんな感じですが、自分の苦手具合や平均より下かなどと相談して重点的に勉強する内容を考えましょう。
 

 

まとめ

合格ラインは160点程度!(回によって変動する)

優先すべき勉強は四字熟語!書き!

全ての意味を理解しようとせず、自分が引っ掛かりやすいもの、気になったものを調べて理解する!

 

漢字は暗記問題なだけあって問題集を周回すれば確実に力がつきます。

日常的に目にするものでもありますしね。

 

2級は出題範囲が常用漢字なだけあって

履歴書に書けるレベルです。

 

 元々漢字検定を受けようと思った方も、受けようと思った方も

是非ともチャレンジしてくださいね!